被毛の色 と「タマムシ」 2022/01/28  Syouichi.A

ある新聞の記事に「吉兆虫」としてタマムシのことが書かれていたので、楽しく読ませて頂いた。
そのなかで、タマムシのはねの構造色、光の反射であの独特の色を導きだすことを簡潔に紹介されている。さらに、その仕組みを使ってカラフルな食器が誕生したそうだ。そのうち、そういった織物も可能だとも。
それについては、もうすでに似たようなものが織られ使われている。「海松(みる)色」といって、見る角度によってタマムシ色に変化する。宮内庁楽人の直垂(ひたたれ)という装束はこれである。
 
ぼくらのころ、タマムシは少年の憧れだった。ウバタマムシという別種は松の枯れ木にたくさんいたが、せいぜい枯れ木を割って幼虫を見つけて楽しんだくらいだった。
本当のタマムシは大きな樹の上のほうに飛んでいた。独特な飛び方なので、すぐそれとわかる。
玉網に色々な細い木を繋ぎあわせて、なんとか採ろうとしたものだった。
まあ、子供のやることなので、そうそう上手くはいかなかったことは記憶している。




今に思えば、自然がなかったところに住んでいたんだなと思う。唯一の樹木らしいものがあり、時折やってくるタマムシを見つけては、ドキドキしたところ、小さな小さな本当に小さな鎮守の森だけが、自然の遊び場だった。
いまは自然豊かなところに住んでいるけど、不思議にタマムシは高く飛んでいない。意外と簡単に採れる。
この歳になってもやはり捕まえると嬉しくなる。(すぐ逃がしますよ!)
 
さて、そのタマムシ色。見る角度によって色が変わるてことはないけれども、時間や季節によって見え方は違ってくることはある。
まず時間。夕方は一年中濃く見える。春夏秋冬のなかでは、秋が一番美しく見える。秋の夕陽を受けた色は実に濃厚に映るのである。
 
違う時季、違う時間帯に同じ犬を見ると、「あれっ」て思うはずである。
だから、写真を撮るにはそこがお薦めであり一番であろう。
 
だから、騙されてはいけません(笑)
 
きっと白色の被毛の犬なんかはもっと違いが大きいんだろうな〜